エッセイ・NO.9  「平成25年 年賀状」  (2013.1.1)  


 
  わが家の犬や猫。よくやって来る鳥や蝶。山奥の里も結構賑やかです。

  謹 賀 新 年  2013(平25)年 元旦
 
 昨年の秋の紅葉は、目を見張るほどの美しさでした。当地でも、各地からの便りでも、
何十年振りかと言えるほど見事な光景を見せてくれました。
 
 赤く染まったとよく表現されますが、実は、緑が抜けて元に戻ったというのが本当だ
と、以前どこかで聞きました。
  
 力一杯命を燃やしている緑葉も美しい、力を抜いて元に戻った紅葉も美しい。
 詩人(坂村真民さん)はこう詠います。

 「どの木も 紅葉するころとなった 終りを美しくする 木々を見ていると み仏の
 教えを 彼等が一番 知っているような 気がする」
  
 山里の自然の中で、精一杯生きている生き物たちに学びながら、私も、もう少し緑葉
でいたいものです。「明日ありと 思う心の 仇桜 夜半に嵐の 吹かぬものかは」と、
家族から言われるのは重々承知の上、還暦を過ぎ古稀までの微妙な期間中の、私の
切なる願いです。
 
 今年も相棒(二男)と、使って楽しい筆・面白い筆を作り続けます。
    (女房のいう「儲かる筆」は、なかなかできませんが...)

 
皆様にとりまして幸多き年でありますように。         御堂順暁

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